カタリ…。
 木戸の軋む音に、行人の身が思わず強ばった。
「行人さん。今日はわだすが来だだよ〜」
 訛りの強い喋り方だったが、目隠しをされている行人には戸を開けて部屋に入って来た相手が誰なのかは判別出来ない。
 それどころか、拘束され、四肢を投げ出す様にして寝かされている今の状況では身を捩る程度が精一杯と言うところであろう。
「だ、誰?」
「さぁで、誰がさんがは行人さんの体が知っでるンでねぇがな〜?」
 クスクスと、怯える行人に意地悪く女の子が返した。
「ほらぁ?ごの前、射精した後も膣中で散々捏ねてやっで、まだ硬ぐさしでヒィヒィ言わせでやっだがな?あンの時の行人さん、敏感になっでっがら止めでって泣ぎながらお願いしでぎでエライめんごがっただよ」
 しゅるりと、部屋に衣擦れの音が響く。やがてその音も徐々に少なくなり、遂にはぱさりと、床に全ての服が脱ぎ捨てられる音がした。
「まぁ、忘れでだンなら思い出さしでやるがら、行人さんはまだわだすン中に一杯出しでな?」
 ミシ、ミシと、迫ってくる床鳴りが、これから起こる事を連想させ、行人は小さく悲鳴を上げてしまった。
「あンれ?ごの前は服の下がらでも判るぐらいに直ぐに大ぎくなっでだのに、まだ小さい儘なんがね?」
 萎縮している行人を見ながら、少女が首を傾げた。
「まぁ、行人さんもこご暫ぐは島の女の子全員とまぐわっでばっがだがら今更なンがも知れねぇがもね」
 そう言って行人の開かれた足の間に座ると、少女は行人のズボンに手を掛けた。
「うぅ…」
 身を捩っても、体を大の字に固定された行人に出来る抵抗はそれだけだった。
「ンじゃ、脱ぎ脱ぎすっがね〜」
 陽気な声とは裏腹に、淫蕩な表情を浮かべた少女は下着ごと行人のズボンを膝まで摺り下げた。
「――っ!!」
 ヒヤリとした外気に晒された下半身に、行人の顔が朱に染まる。
「ふふっ…。久しぶりの行人さんのだぁ」
「うぁぁ…」
「お?早速おっきぐなっでぎだだよ。毎日ヤッでんのに、行人さんは元気だなぁ…。はむっ、ちゅぷ…、んっ、んんっ、れろ…」
 口を含み、先端を舌で舐め回しながら少女はしゅっ、しゅっ、と竿を扱き立てた。
 時折、空いた手で袋をこねり、太腿をそろりと撫で上げる度に行人の体が小さく跳ねる。
「ぷはっ…。流石は行人さん。コレなら、もう十分にヤれるだよ」
 はしたなく屹立させられた行人のモノを見て、少女の目に妖艶な色が浮かんだ。そして、れろんと勃起を舐め上げると、竿を掴んだ儘、行人の腰に跨がった。
 ぽたぽたと、しとどに濡れた陰唇から垂れる涎が、今から咥え込む行人の性器を汚していく。
「あは。じゃあ、行人さんの子種。たっぷり出して貰うだよ」
「くぅっ…」
 ずぶりと一気に根元まで繋がられ、行人は堪らずに声を上げた。
「あぁ、あぁっ!!やっぱり行人さんどの子作り、良いだぁ!!もっど、もっど一杯するだよぉ!!」
 ぐちゃぐちゃと、卑猥な水音を立てながら少女はガクガクと腰を振り、行人に獣欲を叩き付ける。
「うぅぁあっ!!」
「あはははっ!!もう出したンがね、行人さん?でも、何度でもイカせでやっがら安心しでイッで良いがらね?」
「ひぃ…。うぅっ…、うっ…」
「行人さん、大好ぎだぁ」
 目隠しから行人の涙が伝う。
 それでも、少女が、少女たちが行人を犯す事を止める事は無いだろう。
 島中の娘が彼の子を孕まぬ限り。
 彼が島で唯一の牡である限り。