女の子しか居ないこの島で、僕、東方院行人は唯一の男である。
男であるからにはこの島の誰よりも強くなりたい。だから僕は、生活のための労働の合間の時間、
やけに強いあのニワトリとの修行は欠かさなかった。
だから、だからこそ。今このとき、なすすべもなく捕まった僕のこの体たらくは認められない。
「ダンナぁー? どしたぁ、なに震えてんだぁ?」
「りんっ……! た、頼むからその……ちゃ、ちゃんと服を着てくれよっ!!」
背の高い少女が、仰向けになった僕の手首を片手で畳に押さえつけ、僕の両足を跨いで顔を近づけてくる。
悔しいことに、村一番の力持ちの彼女の、その凄まじい握力からは逃れることができそうになかった。
高い背と、それに比例するような長い赤髪の、名の通り凛とした姉御肌のこの少女……りん。
しかし、うんと僕の間近に迫った今のりんの顔は、普段の気さくな面立ちが見る影も無い。
日頃外で動いているわりにそれほど焼けていない肌は熱を帯びて桜花色に染まり、
眉は八の字に垂れ下がり、眠そうに閉じかけた目は少し潤んでいる。
そして、ただでさえ袖がなく露出度の高い着物を、暑いと独り言を言いつつ右肩からはだけていた。
音も無くかかる暖かい吐息……。
僕はそれに触れた首筋が逆に寒気に似た感覚に震え上がるのを感じながら、彼女の息に混ざる酒気に気付いた。
(お酒……そうか、酔っ払ってるのか! あれ、でも……何で?
 今日は久しぶりに手料理の味をみてくれってりんに誘われて、そのままりんの家で一緒に夕食をとって……あれ、ちょっと待て?
 ……まさか、りんの食膳にあったアレ、水じゃなくて酒で、それを間違えて……!?)
そんな、やったところで今この時は何の役にも立たない回想をしている間にも、りんは更に膝立ちで僕に迫ってくる。
普段着でも谷間が見えるほどの大きな胸。
大きな丸みを帯びた二つのそれは彼女が動くごとに小刻みに揺れ、着崩れしているせいで今にも零れ落ちそうだ。
「(って……何見てるんだ、僕は!)」
ハッと我に返った僕は、さっきからりんのイヤらしい所ばかりを見ていた自分を恥じた。
ならば……と、僕はきつく目を閉じる。よし、これ以上変なことを考えないようにして……!
「どうしたあ? 怖いのかぁー……ねえ、ダンナぁー?」
視界が閉ざされ、僕には酔っ払い特有の間延びした声だけが聞こえるようになった。
「そ……っ、そんなことより、早く手を離して!」
半ば諦めが入っていたが、僕は懸命に叫んだ。
力で負けたとか男のプライドとか、そんなのはもうどうだって良かった。
とにかく、これ以上りんに迫られたら、僕は本当にどうにかなってしまいそうだ。
すでに僕も体が熱くなっている……風邪でもないのに、まるでりんの熱がうつったように。
「やーだよー。それじゃあダンナが逃げるじゃんー」
「そ、そんなの当たりまえじゃ…」
僕が喉の奥から張り上げようとした抗議は、唇に舞い降りるように触れた柔らかい感触のせいで、不意に途切れた。
それから、僕の頬に添えられる肌の感触。
さらに、僕の唇の隙間から押し込むようにして、僕の口の中へ進入してくるヌルヌルしたもの。
……酒の味がする。
「!? う、ふむぅっ!!?」
まさかと思い目を開けた僕は愕然とした。
これまでにないぐらい……それはもう、睫の数を言い当てられそうなくらいすぐ近くに、りんの顔がある。
全てを理解した僕は慌ててもがいたが、頬に添えられていたりんの右手が僕の首の後ろに回り、
逃すまいとでも言うように僕の後ろ頭から掻き抱いた。
「ふ…んくっ……ん…うぅ……くっ…!」
りんの舌が、僕の舌を、口蓋を、歯茎を舐めている。
口の中で繰り広げられる未体験の感触に、思わず情けない声が漏れてしまう。
真っ赤にした顔をしかめているであろう僕に対して、
りんは恍惚として揺れる瞳を僕に向け、優しいような笑みを浮かべていた……。

「……ンはぁっ……」
ヌチャッという生々しい唾液の音と共に舌が引っ込んでいくのを感じると、りんはようやく唇を離してくれたようだった。
それでも僕に跨ったままのりんの唇と、僕の唇との間に唾液が蜘蛛糸のような橋をつくる。
手首の戒めはもう無かったが、抵抗するだけの精力は先程までの接吻で吸い取られたような気分だった。
「ダンナぁー? どうだぁ、気持ちよかっただろぉー?」
酔いの冷めた様子が無い、いやむしろさっきより酔いが増したようなフラフラした口調で、りんは僕に聞いてくる。
「そ、そんなの、気持ち良くないわけ……ってそうじゃなくて! りん、本当に大丈……っ」
口移しでアルコールを飲まされたのだろうか。僕も頭がボーッとし始めて、言葉が続かない。
目の前で口の周りの唾液を舌で舐め取っているりんは、その引き締まった肉体も相まって獣のようだった。
仕留めた獲物を前にした肉食獣のごとく、クチャッと唾液をこねくり回す音がする。
つい見とれてしまい、言葉を忘れる。
「んお?」
その時、りんが怪訝そうな声をあげた。
「ど……どうしたの?」
「ダンナあ、なんか硬いのが当たってるぉ?」
自分の股間に視線を落としながら彼女は言う。
そこはちょうど、僕の腰から僅かに下の部分で……
「!!!」
って!
ちょっと待て、硬いのって、それは僕の……!
「これ何だあ? ダンナってここにいつも何か入れてんのー?」
島の住民らしい無知な問いかけをしながら、りんは僕の男の部分にズボン越しに触れ……








424 名前:横槍の将軍[sage] 投稿日:2007/07/24(火) 22:17:06 ID:4pkCxKwT
この先はご想像にお任せしよう……クク。
…クックック。上の駄文を描いたのは私だが、これは後書きではない。挨拶だ。

私の名は『横槍の将軍』也!

説明しよう! この私『横槍の将軍』とは、様々な盛り上がったエロパロスレに特攻し、
ロクに空気を読まずネタ被ってるかも考えず作った駄文を投下しては逃走するヘッポコ将軍!
ちなみに今回の標的である藍蘭島は単行本買ってないしアニメも見てない!
雑誌連載で途中から読んだだけの知識で書いた!

おおっと、カエレ&イッテヨシコールに襲われる前に一刻も早く撤退しなくては!
 ではエロパロを愛する諸君よ、さらば私に二度と会わぬことを祈れ! フハーッハッハッハッハッ!!