「今日こそあたいはヌルヌルを克服するぞ!」
「それはわかるんだけど、なんでボクもここにいるの?」
今ボク達の目の前には、風呂桶いっぱいのウナギ。別に食べるわけではない。
りんが最も苦手なヌルヌル、おもにウナギやナメクジ、を克服するために用意されたものだ。
「……一人じゃ怖いんだよ」
なんだかんだいってりんも女の子だ。一人じゃ心細くてボクを呼んだらしい。
「まあたしかに、誰か助ける人がいないパニックになったとき大変かもしれないね」
「だろ、だからさ。ダンナにそばにいてもらいたい…んだ…よ」
そう言いながら顔を真っ赤に染めるりん。自分の言った言葉が告白に近いことに気づいたらしい。
つられてボクも顔を赤くする。
「と、とにかく!ダンナはちゃんと見ててくれよ」
「う、うん、わかった」
そして、りんのヌルヌル克服計画が始まった。

りんは真剣な面持ちでボクと手をつなぎ、ウナギと向かい合っている。
服を着ないで。つまり僕の横には裸のりんがいるわけなんだけど、
明るいところでりんの裸をみることはそれほどない。
なので、ついつい目線がりんの方に行ってしまう。けれどどうにかして我慢する。
目が行ってしまったら、どうなるかわかったもんじゃないからだ。
「りん。別に裸にならなくてもいいんじゃ」
正直なところ、自分を抑えるので精一杯だった。なにかきっかけがあったら……。
「い、いや。こうでもしないとあたいも踏ん切りがつかなくて」
「…ならしょうがないけど」

りんは、ウナギ風呂にゆっくり足を入れようとしていた。
けれども、あと少しというところで、ひっこめてしまう。
「りん、それじゃいつまでたっても慣れないよ。思い切り行かないと」
「あ、ああ。わかっちゃいるんだけど……」
「ダ、ダンナ。しっかり手を握っててくれ」
りんは右手を差し出し、ボクは右手で握りしめる。
「わかってるって」
そうすると、りんは少しほっとした様子になった。
それから深呼吸を何度かした後に、意を決して飛び込んだ。
ウナギ風呂に入ったりんは顔を真っ赤にしながら耐えている。眼の端には涙も浮かんでいる。
最初はすぐに立ち上がろうとしていたけど、持ち前の根性で頑張っていた。

「大丈夫?りん」
「な、なん…とか」
明らかに無理をしている様子のりんだったけど、少しずつ慣れてきているみたいだ。
とはいっても、ウナギが所かまわず動いているのは見ていても辛い。
あれが足とか腰とかに巻きついたりすると思うと……。
りんって我慢強いなぁ。ボクでも耐えられるかわからないな。
それでもヌルヌルの感触に必死に耐えているうちに、りんの体の震えは少しずつおさまってきている。

これなら大丈夫そうか…。
「ひゃう!?」
「うわっ!?」
「あ、あそこに!?やぁ!入ってこないでぇ!」
「り、りん!?落ち着いて!うわぁ!?」
そう思った瞬間、思いっきり引っ張られ、風呂の中に引きずり込まれる。
幸い水がそんなにないから良かったもの、もし風呂桶が水で満たされていたら溺れていたかもしれない。
「いやぁ!」
両手で必死に、侵入してこないように頑張っている。
そして握られていた右手は、ちょうど甲の部分がりんの秘所に当たっている。
ボクも中に入るはめになって初めてわかった。これはまずい。
ウナギは穴に入る習性があるというけど、本当だった。
さっきから右手の周りに、ウナギが押し寄せてる。
それに自分の足元にもぬめっているものが行ったり来たり。
こんなにたくさんのウナギとかがいるところに放り込まれたら、絶対トラウマになる。

なんかボクまで克服計画をやらされている気分だけど、だんだんぬめっているのも気にならなくなってきた。

りんが落ち着いてきたころを見計らい、声をかける。
「りん…大丈夫?」
「あぁ、ごめん…よ、いきなり引っ張っちゃって…」
どうにか、返事が出来る状態までにはなったようで一安心だ。

りんは気付かなかったみたいだけど、落ち着いてくると、ボクの手が当たっていることに気付いたようだった。
けれど、すぐに手をほどくことはなかった。
ヌルヌルしたウナギが入ってくる恐怖の方が優っているのだろう。

しかし、それでも当たっていることに気が行ってしまうためか、秘所に当たっている手をゆっくり動かしている。
おそらく無意識のうちに。……ボクが動かしているかもしれないけど。
気付いているかどうか定かではないが、だんだんと何かがくすぶっている様子のりん。
「……はぁ……あっ……………くっ…………」
吐息は少しずつ乱れてきている。
それを聞いているだけでボクのほうも少しづつ昂ぶってくる。
しかし、それを悟られないようにする。

そしてしばらく経つと、甲の部分が湿ってきてることに気づいた。
りんもおそらく気付いているだろう。それでもボクは手を動かさない。
変に動くと、緊張感がきれてしまいそうだった。
できるだけ、ギリギリのところを通る。そのためにも今動くわけにはいかない。
すると今まで下を向いていたりんが、上目遣いで目を合わせた。
眼尻は下がり、瞳は潤んでいる。
その眼は何かをねだっているようにもみえたが、あえてなにもせずにじっと待つ。
どれだけ時間が経っただろう。手はじっとりと濡れている。

そして遂に、りんは口を開いた。
「ダ、ダンナぁ…そこを…手で…押さえて…入って…こないように」
ゆっくりと右手をほどいて、ボクの手を自由にする。
その瞬間ウナギが一気にりんの秘所に入り込もうとする。
「いやぁっ!?」
頭の方から体をよじりながら突き進もうとしている。りんはその感触に思わずのけぞり、悲鳴を上げる。
いくらか頭が入っているウナギをすぐさま捕まえ、引きずり出そうとする。
「ふぁっ!」
しかし、結構深く侵入しているうえに、ヌルヌルしているので、なかなか抜けない。
それでも、どうにか力を入れて抜こうとする。
「あっ!」
少しずつ抜けていくが、その都度逃げようと暴れるため、りんの肉壁をでたらめに刺激する。
縦横無尽に暴れ、りんの敏感な所も幾度も責めていく。
「くぁっ!」
そうこうしているうちにコツをつかんで、一気に引きずり出す。
「あぁっ!!」
やっとのことでズリュっと抜けるウナギ。
りんは秘所を掻き回されたせいで、少しぐったりしてしまっている。
ボクはウナギに苛立ちを覚えた。しかし、そんな事を考えている場合ではない。

とりあえずりんを抱え、秘所に群がるウナギたちを追っ払う。
今この状態で座らしておいたら、確実にりんは抵抗できない。
ボクが押さえていても限界はあるだろう。そこで仕方なく、まず自分が座ることにする。
そして反則だとは思ったが、りんを上に座らせる。
つまり、胡坐をかいたボクの上に、りんがもたれかかる、ということだ。
右手は腰にまわし、前に倒れないようにしている。

この角度だとりんの胸の部分が肩越しに見える。
その大きな乳房の上で乳首はぷっくりと立っていた。
思わずそこを凝視してしまう。しかし、同時にあることも考えてしまった。
りんはどうやら軽くイッたらしく、肩で息をしている。
……今なら大丈夫かな?
そう思いつつ左手で、りんの左の乳房をゆっくり揉む。
「…んっ」
少し声をあげるものの、りんは為すがままになってる。
これなら……。
そう思いながら、乳房を揉みながら乳首を人差指で軽く弄る。
上から押し付けたり、回してみたり、乳輪をなぞったり、指ではじいたり、二本の指で挟んでこねくりまわす。
力の入れ具合も、まちまち。触れるか触れないかの瀬戸際、かと思えば、次の瞬間にはつぶれるほどに。
「あっ…あぁっ!」
そのたび、りんは敏感に反応する。
けれど、どうやら体に力が入らないらしく、ぐったりしたままだった。
それをいいことに、ボクはしばらく乳房を弄り続けていた。
りんの体はどんどん火照っているようで、手と乳房が一体になったような感覚さえあった。
そうして、一通り反応を楽しんだ後に、先ほどのお願いを思い出す。

一応、この体勢だからもう秘所にウナギは入ってこないだろうけど。
まぁお願いされたから。

右の手のひらで、優しく秘所を覆う。
「……んっ」
そこはかなり熱を持っていて、それほどではないが蜜も垂れていた。。
さっきのウナギの余韻がまだ残っているらしく、手のひらに襞がひくひくと動くのが感じられる。
触れてはいるが、先ほどと同じように動かすことはない。
あくまでりんが、ねだってきたときだけ。
このまま待つのもいいかもしれない。

とは思ったもののさすがに、ずっと我慢している身としてはつらいものがある。
乳房を弄くりまわしはしたが、秘所には触れただけ。
どうにかして落ち着こう。たまには主導権がこっちにあるってことを教えないと…。
そんな事を考えていると、いつのまにかりんは腰を少し動かし始めた。
どうやら体力を少し取り戻したらしく、体の方にも芯が通り始めたみたい。
さっきより、弄りやすくなったかな。
それに、この行動はりんが自分でしたいからしたってことだよね。
思わずつばを飲み込む。たぶんりんには聞こえてるだろう。何せ耳元なんだから。
それなら、と。少し悪戯心が出たボクは中指を折り曲げ、秘所をゆっくりなぞる。
まずは下の部分から。
「ひゃっ」
りんは体を小刻みに揺らしながら、ボクの指に反応してくれる。
それならと、もう少し力を入れてゆっくりゆっくりと、秘所のまわりを撫でる。
「うご…か…さない…で」
プルプルと震える体を、どうにか抑えようとしている。
さっきまであえぎ声しか出せなかったりんが、どうにか喋れる程度にまで回復したみたい。
それならと、その姿をみたボクは、さらに指を大胆に動かす。
中指だけではなく人差し指や薬指も使う。
それぞれ力の入れ具合もばらばらにして、不規則に動かしていく。
「中からヌルヌルしたのが出てきたよ」
そんなことを言っている間も、指は絶え間なく動かす。
クリトリスを刺激するのも忘れずに。
「ふぁっ!」
もちろんりんはとっくに知っているだろうけど、わざと。
恥ずかしがり屋のりんには結構有効な手。
「ダンナ…指…入れてぇ」
だが、すっかり出来上がっているりんにはあまり効果なし。

というよりも、焦らし過ぎたせいかもしれない。
りんはねだってくるけど、まだ我慢我慢。ここですぐにがっついたら思う壺。
さらにじっくりと焦らし続ける。あくまで周りだけを。
執拗につづけ、たまにクリトリスだけを集中的に弄る。
中指だけでひっかけ、押しこみ、撫でる。
「…あ………ふぁ……」
そうこうしていると、りんは息も絶え絶えになっている。
そして、思い出した疑問をりんに聞く。

「りん…もうヌルヌルは大丈夫なの?」
これを行うきっかけとなったこと。もともと克服するためにやっていたのだが、
「へぇ?………ふぁ……」
どうやら、足元にからみつくヌルヌルも快感に変わってるみたい。ちょっと肩すかし。
でもそれならむしろ好都合かな。いつもより感じてるみたいだし。

その後もできるだけ焦らしながら、それでも、イかない程度に弄くり続ける。
そうすると、だんだんりんの腰がひくひく動くようになってきた。
腰を浮かし、ボクの手に押しつけるようになってくる。そろそろかな?
前置きもなく指を突っ込む。
「あっ!!」
膣の中は蜜が溜まっていて、指を入れた時にはジュプっと音が出た。
熱さを感じながらも、指を曲げ、奥へ奥へと突き進んでいく。
そして、溜まっている蜜をかきだす。
単にかきだすのではなく、刺激も周りに行き渡るように。
爪はできるだけ立てないようにしつつも、引っ掛かる程度に。
そして、指の腹で触る時は、激しく、ゆっくりと。
二本の指を一緒に動かしたり、ばらばらにうごかしたりしつつ、
さらにクリトリスも親指の腹や爪で何度も何度も弄る。
「あぁっ!!んっ!そこはっ!だ、だめぇっ!」
りんは髪の毛を振り乱し、体をよじって快感から逃げようとするけど、そんなことはできなかった。
むしろ動けば動くほど、刺激はどんどん激しくなっていく。

「ふぁっ!!あっあっ!!んぁっ!!」
その刺激に耐え切れなくなってきたんだろう。
りんはたぶん限界が近い。今も指をキュウキュウ締め付けられる。
ラストスパートとばかりに肉壁を指でこする。さっきよりも強く速く。
中からかきだした蜜があたりに飛び散る。それにも構わずひたすら指を出し入れする。
「ダ、ダンナぁっ!も、もうっ!!イく!!イっちまうっ!!あっ!!」

「イっていいよ、りんっ」


そして、最後に思いっきり指を突っ込む。
「ふぁっ!!あああああぁぁぁっ!!!」
ひと際高い声をあげた後、りんはぐったりとしてしまい、僕によっかかってきた。
「りん、大丈夫?」
「あ、ああ……」

声をかけると、一応返事はある。気絶はしていないようだ。
俗に言うお姫様だっこをしてウナギ風呂から出る。
「……ダンナ、下ろしてくれないか?」
「ん?…うん、わかった」
言う通りにりんを下した瞬間。
「うわっ!?」
りんは向き合う形になるなり、足を払いボクを押し倒した。
受け身はとったから無事なんだけど……。
「いやー、ダンナ。やっぱりどんどんうまくなるよな、女の扱い」
「え、そ、そんなことないと…思うけど」
ヤバい。実にヤバい。眼が獣になってる。
「さすがにダンナばっかりにさせちゃいけないよなぁ。
 あたいの苦手なヌルヌル克服するのに付き合ってもらっちゃたしさ」
「いやいや」
しまった、やりすぎたか!どう考えてもこの後のことが予想できる。
「ちゃんとお礼はするからさ」
「そんな、おかまいなく」
やっぱり甘かったか!気絶させれば、今日は夜這いないと思ったのにぃ!
夜這いどころかこのままだと一日中するはめになるんじゃ!?
「それじゃあ、まずここで……と」
最初にしたときは初々しかったのに、なんでこんなになっちゃったんだ!?
やっぱり体力があるから、精力もあるの?というか、目覚めさせたのはやっぱりボク!?
さすがに今日はヤバい。朝搾り取られてるのにこれ以上したら死ぬ、マジで。

ガラガラっ!
「そこまでやっ!」
このピンチの時にきたのは救世主でも何でもなかった。
「ふぇ!?み、みこと!?」
「な、な、なんでここに!?」
風呂場の扉を開けはなって、威風堂々と仁王立ちのみこと。貫禄がある。
「外からじ〜〜〜〜〜っくり覗いてたんや!行人!姉ぇ様となにいちゃいちゃしとるんじゃい!
 なんでうちだけ除け者なんや!楽しむんなら三人でって決めとるやないか!」
しまった、みことが覗く可能性をすっかり忘れてた。考えられたことなのに。

「……まぁ、しかたないか。前に決めた約束だし。あたいは別にいいんだけど、ダンナはどうかな?」
「姉ぇ様、そんな情けいらんとちゃいます?どうせこの助平は、結局何回でもできるんやから」
もう決定事項にしか聞こえないけど、一縷の望みをかけて尋ねる。
「……ねぇ、二人とも。ボクの意見は?」
「「却下」」
そのあとボクたち三人はゆっくり朝まで続きをすることになった。