「お、お姉ぇ様…やっぱりこんな所じゃ…」

―島唯一の神社。ここの一室から、微かに声が洩れている。

「あやね、私達がしているのは子作りの練習でしょ?後でちゃんと役立てれば海龍様だってお喜びよ」
「で、でも…」
まちの瞳が妖しく光ったことにあやねは気付かなかった。
「うふふ、てっぺんをこんなにして言うことかしら? 」
あやねの胸の辺りに手をやると、巫女衣装の上からでも乳首が硬くなっているのが分かった。

まちは巫女衣装ごと乳首を摘み上げ、指の腹でこするようにする。
「んんっ…ふう…」
あやねの吐息が次第に甘くなってくる。
「こないだしたのを思い出したのかしら?それだけでこんなに…」
まちはあやねの衣装をずらし、右の乳房を露わにした。
軽く乳首を弾くと、びくっと体も反応する。
「相変わらず小さいけど、味はおいしいのよね」
まちは言うと乳首を口に含んだ。
「はぁ…ふ、二人でこんなはしたないことするののどこが練習よ…」
あやねは息を上げながら反論する。
「そのはしたない のを見つけて、私に教えたのは誰かしら?」

…3年前、ある日の夜。まちとあやねは夜遅くまで話していた。
「じゃお姉ぇ様、ちょっと待っててね」
「ああ…分かった」
そこは姉妹のカンである。
あやねは厠に向かう途中、ちづるの部屋の前を通った。
すると―

「くぅ…んっ……はぁ…」
もう娘は寝たと思ったのか、一糸まとわぬ姿のちづるが自身を慰めていた。
聞いたこともないような湿っぽい音がする。
あやねは静かにその場を離れた。

「お母様が?…」
まちは期待と不安の入り交じった表情をして、あやねの後についていった。

「す、すごい…」
話には聞いていたものの、初めてその行為を見たまちはつぶやいた。
ちづるの右手は秘裂をなぞり、時々その内部へ出入りする。そのたびに喘ぎ声が口から洩れ出た。
もう一方の手は乳房の上を滑り、ゆさゆさと下から揉んだり乳首を触ったりと動き回る。
そんな動きが、蝋燭の暗い光の下浮かびあがっていた。
まちが引き込まれている間、あやねは落ち着かない様子だった。
くちゅ…にちゃ…といった耳慣れない水音のためかも知れない。

「お姉ぇ様、お母様は一体…」
当惑するあやねを尻目に、まちは佳境になったその行為を見つめる。
ちづるは夫を呼びながら、手をますます速く大胆に動かした。
「んぁっ、あなた……くふぅ…あっ、あああああっ!」
と、突然ちづるの体が弾かれたように動いた。
「(…あれが、絶頂…)」
昂奮しながらも、秘め事を覗き見た罪悪感を感じながらまちは思った。
「(今のお母様、綺麗…)」

「ねえお姉ぇ様、さっきのあれは…」
あやねは未だに知らないようだ。
「私が教えてあげるから、お母様と同じ格好になりなさい」
まちは微笑んだ。

「えっ!?…つまり、裸になれって?」
「何を身構えているのよ、早く脱いじゃいなさい」
姉の口調に苛立ちを感じたのか、あやねは文句をいいながらも衣装をすべて脱いだ。
「で、こんな格好で…きゃっ!」
まちはあやねを布団の上に押し倒した。
「おっ重いわよ、お姉ぇ様どいて頂戴」
憎まれ口をたたくあやねを楽しそうな目で見てまちは言った。
「ふふ…私が重いですって?」
あやねは呪われるのを覚悟した。
が、体に走ったのは別の感覚である。
ちゅ…
まちが、あやねの胸に口付けしたのだ。

今に比べれば拙い仕草だが、そのような感覚を味わったことのないあやねは敏感に反応した。
「な、何を…」
「さっきの説明よ、これは相手がいた場合だけど」
しれっと言う。
「え?」
「さっきのはね…子作りよ」
「子作りって…こんなことするの?」
「ふふ、もっといろんなことね」
まちは胸の愛撫を続けながら手を下にもっていく。
まちの手があやねの秘部に触れた。
「あっ!…」
あやねは反射的にまちの手を掴んだ。
「あやねは自分の手でしたいのかしら?」
まちが意地悪く笑う。

「違う、違うわよ…」
必死に否定するあやねを見てまちは言った。
「じゃ、私が手伝ってあげるわ」
まちはあやねの手を秘部にあてがい、指を動かした。
「ひゃっ…くぅ」
あやねが堪えきれず声を出す。
「乳首もこんなにして…気持ちいいの?」
あやねは答えるか迷っている様子だったが、小さく首を縦に振った。
まちはそれを聞くと手を加速させ、乳首をより強く吸い立てた。
「つ、強…はあああっ!」
ふいにあやねが叫んだ。脱力し、息を吐く。
「あやね、もういっちゃったのかしら?…早いわよ」
まちはいやらしく笑った。