「それじゃ今日はよろしくな、三人とも」
「うん」
「承知でござる」
行人、すず、しのぶの三人はりんに頼まれて大工の仕事を手伝いに来ていた。
「悪いね。怪我で休んでいる間にちょっと仕事が溜まっちゃってね」
「いえ、僕達なら大丈夫ですから」
行人がりさにそう言うと、みことはそれを見ながら舌打ちした。
「けっ、またアホみたいに来よって…」
「みこと!頼んだのはこっちなんだからそう言う事は言うな!」
みことはちらっと行人を見ると、そっぽを向いた。
「ったく…今日はボウズと一緒に作業してもらうってのに」
「はぁっ!?」
りさの言葉を聞いたみことはすごい速さでりさの所にやってきた。
「姉さん!何でうちがこんなのと一緒に作業せなあかんのや!?」
「ぐ、また人をこんなのって…」
「いや、この間橋を直した時の作業、大半の作業をお前とボウズがやったんだろ?息もぴったりだったみたいだし…」
りさがそう言うと行人は困ったように頭をかく。
「あの、りささん、あれはただの偶然ですって…」
「偶然ねぇ…」
りさが二人を交互に見ていると、他の面々も口を出してくる。
「けどあの時は本当にすごかったよね、二人とも」
「む、確かに…」
「な、すずっちもしの姉ぇも何言っとんねん!うちと息ぴったりなのは姉ぇ様や!だからうちは姉ぇ様と…」
「どさくさ紛れて何言ってんだ」
りんがそう言ってみことにチョップを喰らわせると、しのぶがりさの前にやってきた。

「りさ殿、拙者が師匠と一緒に作業するでござる!拙者はみこと以上に師匠と息ぴったりでござる!」
「へ、そうなのか?」
「うむ!なんと言っても師匠と拙者は師弟でござるからな!」
しのぶが胸を張ってそう言うと、りんがそれに反応する。
「し、しのぶ!何抜け駆けしてんだ!あ、あたいだってダンナとは息ぴったしだぜ!」
りんはそう言ってりさの前に出てくる。
「なぁ、母…あねご!あたいがダンナと作業するよ!」
「り、りん姉ぇ様!何を…」
「む、拙者が師匠と作業するでござる!」
「あ、あたいがやる!」
「ちょっと二人とも…」
睨みあうしのぶとりんをすずが宥めようとすると、みことがりさの前にやってきた。
「あ、姉さん!うちが行人と作業します!」
「えぇっ!?」
みことの言葉にその場にいる全員が意外そうにみことを見た。
「そ、そうか、じゃあ頼むな」
「は、はい」
みことはそう返事をすると深いため息をついた。

「ねぇ、とげ太さん達は今日はいないの?」
行人は隣で作業をしているみことにそう聞くと、みことは実に不機嫌そうに答える。
「棟梁達なら別の仕事や。ったく、それくらい見りゃ分かるやろ」
「う…」
みことはまた舌打ちをして作業を続ける。
行人はため息を吐くと、みことの方を向いた。

「ねぇ、何で僕と作業するなんて言ったの?」
「うちかてお前となんて作業しとうないわ」
「だからその理由を聞いてるんでしょ」
行人がそう言うとまたみことは舌打ちしてそれに答える。
「りん姉ぇ様とお前を一緒にしないためや」
「だったらしのぶを薦めれば良かったんじゃ…」
「ふん、あそこでしの姉ぇを薦めたらりん姉ぇ様の敵に回る事になる。そうしたらうちの印象が悪くなるやろ」
(もう印象悪いと思うけど…なるほど、そう言う事か…)
行人が心の中で納得していると、みことは一人で角材を運ぼうと角材を抱えた。
行人はそれに気がつくと、またため息をついて同じ角材を抱えた。
「余計な事を…」
「あのね、君一人ででかい角材を運ぶのは無理でしょ。大体今日は一応パートナーなんだから」
「ふん」
みことがそっぽを向いて歩き出すと、行人もそれに合わせて歩き出した。
(はぁ、何でうちがこんなのと…)
そんな事を考えていたみことは石に躓いて体勢を崩した。
「んぉぉっ!?」
みことはそのまま顔面から転び、角材はみことの横に落ちた。
「ぐっ、みこと?」
行人は肩に乗っていた角材を置くと、みことに駆け寄る。
「あたたた…」
「みこと、大丈夫?」
みことは起き上がると行人をきっと睨みつけた。
「大丈夫なわけあるかい!しの姉ぇやあるまいし…」
「ははは、確かに…」
「何笑っとんねん!この…」
みことは行人を殴ろうしたが、それより速く行人が手拭でみことの顔を拭き始めた。
「ぐ…な、何すんねん…」
「あ、いや、一応手当てしようと思ってさ」
行人はある程度拭き終わると、みことの前髪をかき上げて顔を近づける。
「んなぁっ!?」
「ちょっと血が出てるね」
そう言うと行人は手当てをし始めた。
みことは頬を染めて、落ち着かない様子で視線を彷徨わせる。
「これでよしっと…」
「よ、余計な事しよって…」
みことは少し頬を膨らませてそっぽを向きながら行人にそう言う。
「いや、だって…ほっとくわけにもいかないでしょ」
「……ふ、ふん!作業続けるで!」
みことは立ち上がると置いてる角材を抱える。
「な、何ボケッとしとんねん!運ぶんやから手伝わんかい!」
「はいはい」
行人が立ち上がって角材を抱えると、二人は歩き出した。
みことはちらっと行人の方を見ると、すぐに前を向いて手当てされた部分を擦った。
「…………けっ」

「よ〜し!ちょっと休憩にしようか!」
りさがそう言うと一同は作業をやめて一息ついた。
みことはそんな中、行人をちらちらと盗み見ていた。
(ぐぅぅぅ…あれから行人が気になって仕方があらへん…ど、どういうこっちゃ…)
みことが頭を抱えてそんな事を考えていると行人の所にしのぶとりんがやってきた。

「師匠、大丈夫でござるか?」
「え、大丈夫って?」
「いや、みことにまた何かやられたんじゃないかと思って」
「そんな事はないけど」
(な、何や?何話しとるんや?)
三人が何か話しているのに気づいたみことは聞き耳を立てた。
しかししのぶとりんはすぐに行人から離れていく。
「師匠、何かあったらすぐに呼んでくだされ!」
「すぐに駆けつけるからよ」
「うん、ありがとう」
行人は二人を見送るとみことの方にやってきた。
みことは慌ててそっぽを向き、何事もなかったかのように振舞う。
しかし会話の内容はやはり気になるようで、行人がそばまで来るとみことは口を開いた。
「な、なぁ、今、二人と何話しとったん?」
「作業の事で少しね」
「そ、そか…」
みことがそう言うのと同時に行人はみことの隣に来てそこに腰を下ろした。
「な、何で隣に来るんや!?」
「え、何か不味かった?」
「い、いや、別に不味い事あらへんけど…」
みことは顔を赤くしてそう言うと顔を伏せた。
(ぐぐぅ、くそ、何でこんなにうちが動揺せなあかんのや…うちはりん姉ぇ様一筋やっちゅうのに…それもこれも…)
「お前があないな事するからあかんのや!」
みことは顔を上げて行人に向かって大声でそう怒鳴った。
行人は頭をふらつかせて耳を押さえるとみことの方を向く。

「あ、あんな事って?」
「お前がうちの怪我の手当てをした事や!
 だ、大体自分を何度も攻撃した奴の怪我手当てするなんて頭おかしいんとちゃうか?」
「いや、だからさ、怪我した女の子をほっとけないし…」
「んなぁっ!?」
みことはさらに顔を真っ赤にして声を大きくする。
「あ、アホか!お前、うちが女の子って…」
「まぁ、確かに親父臭い所はあるけど…女の子なのは違いないし」
みことはそう言われると顔をさらに真っ赤にさせる。
(何でこいつ、今日はこんな風に接してくるんや…)
「ねぇ、みこと、何か今日変だけど本当に大丈夫?」
「ぐぅぅ…うるさいわボケェッ!誰のせいやと思っとんねん!」
みことは目をぎゅっと瞑って思いきり行人にそう叫んだ。
「え?誰のせいって…」
「…………ちょっとこっち来い」
「へ?」
「ええから来い!」
みことはそう言って行人の手を掴んだ。

みことは行人を茂みの中に連れ込んだ。
「い、いきなり何なの?」
行人がそう聞いてもみことはちらちら行人の方を見るだけだった。
「ちょっと、みこと?」
「う、いや、その…な…」
みことはもじもじしながら行人の方に体を向けた。
「さ、さっきにょ…」
「え?」
「さ、さっきの手当ての礼をしてやるだけや!」

みことはそう言って屈みこむと行人のズボンに手をかける。
「いや、な、何!?急に!」
「う、うっさいわボケッ!う、うちがお前を気持ちようしてやるから黙っとれ!」
みことはズボンを下ろそうとするが行人は抵抗する。
「な、何でお礼でこうなるの!?」
「や、やかましい!男喜ばせる方法言うたらこれしか思いつかんのや!」
そう言ってみことは行人の手を払いのけると一気にズボンを下ろした。
するとみことの目の前に行人のものが露わになる。
(こ、これが男の…生で見るんは初めてやな…)
「み、みこと…」
行人はみことを止めようとしたが、それより早くみことが行人の肉棒の先端を舌でつつく様に触れる。
「うぁ…」
行人が思わず腰を引くと、みことはそれを利用して行人を押し倒す。
「わっ、ちょ、みこと!?」
「え、ええから黙っとれ!」
みことはそう言うとチロチロと行人のものを舐め始める。
「うぁぁ…く、うっ…」
行人のそれは舐められていく内に硬く大きくなっていく。
みことはそれを目を見開いてじっと見ながら舐め続ける。
(こ、こんなに大きくなるんか!?こ、こいつ、結構立派なもの持っとるやないか…)
みことは裏筋を舌を細かく動かしながらゆっくり舐め上げる。
「くぁっ…み、みこと…」
行人の息遣いが荒くなっていく中、みことは肉棒を口に含むと全体を舐めていき、同時に手で玉袋を丁寧に転がす。
「ん、ふぅ…む…」
みことの方も息遣いが少し荒くなっていき、瞳が潤み始めてきた。

みことは一旦行人のものを口から出すと、再び先端や裏筋をチロチロと舐めていく。
「ど、どうや?行人」
「っはぁ…ど、どうやって…言われても…」
みことは再び肉棒を口に含むと今度は頭を動かしながら行人のものを刺激する。
「はぁぁ…ぐ…」
行人は目をぎゅっと瞑るとみことの肩を掴んだ。
「ぐっ…で、出るっ!」
行人のその言葉と同時に熱いものが勢いよくみことの口の中に注ぎ込まれた。
「っ!?はっ、うぇっ!げほっ!」
みことはのどの奥にまで精液が入ったためか咳き込みながら行人の肉棒を口から出した。
口から出した行人の肉棒はさらに精液を放出し、みことの顔にまでそれはかかった。
「うぇぇ…苦いし臭い…最悪や…」
「だ、大丈夫?」
「ふ、ふん、お前も大分溜まっとたんやろうから少しは楽になったんとちゃうか?」
「え…あ、それは…」
行人は気まずそうにみことから視線を逸らした。
「ん?どうした?」
みことは行人から最近の行人の性行動の事を聞くと、呆れたようにため息を吐いた。
「このムッツリ節操無しが…」
「うう…」
「ま、まぁ、りん姉ぇ様に手を出さんかったのは褒めたる」
「あ、いや…あんまり嬉しくない」
みことはまたちらっと行人の方を盗み見る。
(最近鼻血出さなくなったのはこれが原因か…にしてもしの姉ぇやくない姉やんとまでやっとるとは…)
そんな事を考えるとみことの中に妙な焦りが生まれ始める。

「よ、よく考えたらそうなるとこれだけじゃ満足せえへんのとちゃうか?」
「え?満足って…」
「いや、お前の…そ、それもまだ元気やし…」
みことは先ほどと変わりなく大きくなってる行人のそれをちらっと見る。
「ちょ、ちょっと待っとれ…じゅ、準備するから…」
「じゅ、準備って?」
みことは自分の胸に右手を当てるとそれを揉み始める。
「ん、はっ…」
みことは左手で服の裾をめくり、下着の上から自分の秘所をなぞるとビクンと反応する。
「くっ…んぅ…」
みことは下着の中に手を入れ、直接秘所を自分の手で撫で始める。
行人はそんな様子のみことに目を奪われていた。
「あ、あんまジロジロ…んっ…見んなや…恥ずかしいやろっ…」
みことが頬を染めてそう言うと、行人はみことを押し倒した。
「な、うぉっ!?」
みことが仰向けに倒れると、すかさず行人はみことの唇と自分の唇を重ねる。
「んぅっ!?」
みことは目を見開いて顔を今まで以上に真っ赤にする。
しばらくして行人はみことから唇を離すとじっとみことを見つめる。
「何か…変な味」
「あ、ああああ当たり前やろ!さささっきお前のその…の、飲んだんやから…だ、大体いきなり何すんねん!」
「ごめん…何か我慢できなくなっちゃって…」
「ほ、ほんまにアホちゃうか!?」
「いや、だって…その、可愛かったし…」
行人はそう言うとまたみことと唇を重ねる。
すると行人は右手を胸に、左手を秘所に移動させていく。

服の中に潜りこんだ右手はすでに硬くなっていた乳首を見つけるとそれを摘む。
そして左手は下着の中に入り込み、みことの手をどかすと彼女のクリトリスを摘む。
行人は摘んだものを強弱をつけながらそれだけを刺激していく。
「んんっ!?むぅぅ…んんん…んっ!」
みことは与えられる刺激に耐えるように目を瞑るが、今度は行人の舌が口内に侵入してきて目を見開く。
「むぅぅ…はっ、んぅぅぅ…」
みことの瞳はさらに潤み、トロンとした視線を行人に向ける。
しばらくそんな感じで刺激していき、行人はみことから唇を離した。
すると行人は眼前に愛液の絡みついた左手を持ってきた。
「もう大丈夫そうだね」
「う…い、いちいち確認すんな!このボケェ!」
みことはそう言うと思いきり行人を殴り飛ばす。
「ぶっ!…す、すいません…」
「ふ、ふん…」
みことは行人をじっと見ながら下着を自分で脱いだ。
「べ、別に挿れてもええけど…い、痛くせんようにな…」
「…う、うん」
行人はそう言うとみことに覆いかぶさり、自身をみことの膣口に当てる。
「みこと、行くよ」
「い、いちいち言わんでもええわ」
行人はゆっくりとみことの中に挿入していく。
「っ!?」
みことが痛みに顔を歪ませると、行人はみこととまた唇を重ねる。
そして空いた手でみことの乳首を弄り始めた。
「ん、うぅっ!」
自身の先端がみことの奥に当たっても腰を動かさずに行人は乳首を弄り続ける。

「むぅ…ん…んんっ!」
乳首を刺激するたびにみことは行人のものを締め付ける。
しばらくして行人は攻めるのをやめ、みことから唇を離した。
「みこと、痛い?」
行人が顔を覗きこむと、みことは息遣いを荒くして行人を潤んだ瞳で見る。
「だ、大丈夫や、う、動いても…」
「うん、それじゃあ…」
「へ?」
行人はいきなり激しく腰を動かし始めた。
「ふぁっ!?あ、アホッ!いきなりそんな、んんんっ!」
みことの言葉に構わず行人は腰を動かし続ける。
二人の結合部からは二人の体液が溢れ、地面に垂れていく。
「く、うっ!みことっ!」
「ひぅぅっ!い、行人っ!」
行人の腰の動きはさらに激しくなっていき、卑猥な水音が大きくなっていく。
「あ、あかん…もうっ…ふぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
「みことっ!くぅぅっ…」
みことは限界を迎え行人のものを締め付けると、行人も締め付けに耐えられず中で果てた。
二人は脱力し、その場に寝転がる。
少しの間そうしていると、みことが不満そうに行人の方に顔を向ける。
「お、おい、男のくせにする事したらもう終わりかい」
「え?」
「や、優しい言葉をかけるとか…頭撫でるとかいろいろあるやろ…」
みことはそう言うと頬を染めてそっぽを向く。

「…して欲しいの?」
「べ、別に…」
行人はみことの返事を聞くと、微笑みながらみことの頭に手を乗せた。
「ありがとう、みこと。気持ち良かったよ」
行人はそう言いながらみことの頭を撫でる。
「…ふ、ふん」
みことは口をへの字に曲げていたが、とても気持ち良さそうに目を細めた。

その後、二人は身だしなみを整えて現場に戻ってきた。
「あ、行人、どこ行ってたの?見当たらなくって探したんだよ」
そう言いながらすずは行人とみことに駆け寄ってきた。
「え、ああ、ちょっとね…そ、それよりもほら、もう休憩終わりだし、作業に戻らないと」
「う、うん…けど、大丈夫?」
「大丈夫大丈夫」
行人がそう言いながらすずの背中を押すと、すずは複雑な表情で自分の持ち場に戻っていった。
「ほれ、うちらも作業に戻るで!角材運ぶから手伝え!」
「え?」
「何呆けた顔しとんねん。こ、この角材は一人で持てんのやから二人で運ぶしかないやろ…」
みことは少し頬を染めながらまたそっぽを向いた。
「…はいはい」
行人は笑いながら角材を抱えると、みことが行人に話しかけてきた。
「お、お前に二つ言うておくことがある」
「え?」
「一つはうちの許可なしにりん姉ぇ様とする事や。した場合殺す」
「う…は、はい」
行人が青い顔をしながら返事をすると、みことは顔を赤くして口を開く。
「そ、それと…れ、礼を言うの忘れとった…さ、さっきは手当てしてくれて…おおきに」
行人はそれを聞いて一瞬呆気に取られたが、すぐに笑顔になり言葉を返す。
「どういたしまして」
「…ふん」