「しのぶちゃん、紅茶ですの」
「おお、かたじけない」
しのぶは侍についての本を読みに、ちかげの家に来ていた。
ちかげはしのぶの目の前に紅茶を置くとイスに座った。
「それにしても随分読みますわね」
「うむ、これも剣の腕を磨くためでござる」
「そうですか…ところで、『おもてなし』の方はどうだったんですの?」
ちかげがそう聞くとしのぶは本を置くと誇らしげにそれに答えた。
「うむ!大成功でござる!これもちかげ殿のおかげでござる」
「そ、そうですか…」
しのぶの答えを聞くとちかげはがっくりとうなだれた。
「ど、どうしたでござる?」
「いえ、何でもありませんわ…」
(あの日、あんな事さえなければ研究出来ましたのに…)
ちなみにあんな事とは、ぱな子さんに言われた書庫の整理である。
「ちっ…」
「ち、ちかげ殿?」
「へ?あ、何でもないですの!ほほほほほ…」
「そ、そうでござるか?」
しのぶはそう言うと目の前の紅茶を手に取り、それを口につけた。

「いや、まだ諦めるには早いですの…しのぶちゃん!今度は…しのぶちゃん?」
ちかげがしのぶの方を向くと、しのぶの体はかすかに震えていた。
「し、しのぶちゃん?」
もう一度ちかげが声をかけると、しのぶの手からティーカップが落ちた。
「しのぶちゃん!?どうしたんですの!?」
ちかげはしのぶの肩を掴んで彼女の顔を覗きこんだ。
「え?」
ちかげはしのぶの顔を見ると、戸惑いの表情を顔に浮かべた。

一方、行人とすずは一緒に昼食を食べていた。
「あれ?これ、いつもと味付けが少し違うね?」
「うん、いつも同じだと飽きちゃうかなと思って少し変えてみたの、どう?」
「すごく美味しいよ。ね、とんかつ」
「ぷー!」
「そう?良かった〜」
二人と一匹がそんな会話をしていると、突然玄関の戸が開いた。
「行人さん、いますか!?」
「ちかげちゃん?」
「そんなに慌ててどうしたんですか?」
「ええ、ちょっとしのぶちゃんが…ほら、しのぶちゃん、行人さんですよ〜」
ちかげの後ろには泣きじゃくるしのぶの姿があった。
「ひっ…うっ…あ…ししょお〜!」
そう言うとしのぶは行人に思いきり抱きついた。

「え?うわぁっ!」
行人はバランスを崩し、その場に尻もちをついた。
「し、しのぶ、どうしたの?」
行人が聞いてもしのぶはただ行人を抱きしめる力を強くしただけだった。
すずはそれを不満そうに見た後、ちかげの方を向いた。
「ちかげちゃん、何があったの?」
「いえ、それが…母が次にべ…じゃなくて研究に使おうとしていた薬が
 どうやらしのぶちゃんの紅茶に入ってしまったみたいで…」
「薬ってどんなの?」
「飲むと最も敬愛する人がそばにいないと猛烈に寂しくなってしまう薬ですの」
「じゃあ、それで…」
すずはそう言って再び行人としのぶの方を見た。
(ふぅ、危ない所でしたの…もう少しで母が次に紅夜叉として使う薬と喋ってしまう所でした…)
「し、しのぶ、とりあえず離して。これじゃあ立てないから…」
行人はそう言うが、しのぶは行人を離さない。
「しのぶ、僕は逃げたりしないから…だから、ね?」
行人がそう言うと、しのぶは行人を上目遣いで見上げた。
「本当でござるか?」
「うん、本当だよ」
「…………分かったでござる」
しのぶはそう言うと名残惜しそうに行人から離れた。
すると行人はちかげの方に顔を向けた。

「ちかげさん、解毒薬とかはないの?」
「それが…使おうとしたら転んで解毒薬の入った瓶が割れてしまって…」
「しのぶちゃんはどれくらいで治るの?」
「しのぶちゃんは毒に強いので早ければ明日にでも治ると思いますの」
行人はそれを聞くとしのぶの方を向いて彼女の頭をなでた。
「仕方がないなぁ…じゃあ、治るまで僕はしのぶのそばにいるよ」
「すいません、行人さん」
「いえ、別にいいですよ。弟子の面倒を見るのも師匠の努めですから…」
「師弟関係、ですか…」
「え?」
「いえ、何でもありませんの。それじゃあしのぶちゃんを宜しくお願いします」
「はい、分かりました」
ちかげはそのまま玄関から去っていった。
(あれ?待てよ…そう言えば前にしのぶがずっとくっついてた時、確かすずが不機嫌に…)
「行人…」
すずに呼ばれると行人は彼女の方に恐る恐る顔を向けた。
するとそこにはじっと自分の方を見るすずが立っていた。
「す、すず?やっぱり怒って…」
「しのぶちゃんから離れちゃ…ダメだよ」
「え?」
行人は意外なすずの言葉に呆気に取られた表情になった。

「すず、怒ってるんじゃないの?」
「ううん、ただちょっともやもやするけど…寂しい気持ちは分かるから…」
「すず…」
「ほら、お昼ご飯、食べよ。しのぶちゃんはお昼ご飯もう食べたの?」
「まだでござる」
しのぶは行人のシャツの裾をぎゅっと掴んでそう答えた。
「じゃあ一緒に食べよ。私のおかず、分けてあげるから」
「あ、僕のも良かったらあげるよ」
「ぷー!」
「師匠…すず殿…それにとんかつ殿も…かたじけないでござる!」
「じゃあ、食べよっか」
こうして三人と一匹は昼食を再開した。

夜になり、夕食を食べ終えた三人と一匹はそれぞれの時間を過ごしていた。
ちなみにしのぶは昼から行人のシャツの裾を掴んで離さない。
(しのぶ、よっぽど離れたくないんだな…しかし、ちかげさん、あんな薬を何の研究に使うつもりだったんだろう…)
行人がそんな事を考えながら本を読んでいると、すずが行人としのぶの方にやってきた。
「行人、しのぶちゃんと一緒にお風呂入るの?」
「え?」
「だって、しのぶちゃん、行人と離れられないだろうし…」
行人はすずにそう言われるとしのぶの方に顔を向けた。

(確かに…無理だろうなぁ…はぁ…)
「そう…だね。一緒に入る事になるだろうね」
それを聞くとすずは少しもじもじしながら行人に言った。
「ねぇ、せっかくだから…みんなでお風呂に入らない?」
「みんなって…すずも一緒に!?」
「ダメ…かな?」
行人は顔を真っ赤にしてしばらく固まっていたが、やがて深いため息をついた。
「分かったよ、すずも入ろう。すずだけ仲間はずれにするわけにもいかないしね」
「ほんとに!?やった〜!じゃあ早くお風呂入ろ!」
「しのぶ、行くよ」
「御意でござる」
三人は立ち上がると風呂場に向かった。

風呂場に入った三人は早速体を洗い始めた。
「そう言えば行人、今日はのぼせないね」
「え?あ…うん、そうだね!」
(しのぶやみちるさんと致して慣れちゃったのかなぁ…はぁ、僕って節操なしだなぁ…)
行人はお湯を体にかけると、軽くため息をついた。
するとしのぶが行人に体をくっつけてきた。
「しのぶ?」
「師匠、体を洗わせて欲しいでござる」
そう言うとしのぶは胸を使って行人の体を洗い始めた。

「ちょ、し、しのぶ!?」
「今日は拙者のせいで師匠に迷惑をかけてしまったので…だからお礼をするでござる!」
「な、何で胸で!?」
「こうすると殿方は喜ぶと『おもてなし』の本に書いてあったので…」
「この前はそんな事やらなかったでしょ!」
「それがうっかり忘れてしまって…けどちゃんと胸に泡をつけたから大丈夫でござる!」
行人としのぶがそんな事をしていると、すずはそれを見て自分の胸に石鹸の泡をつけ始めた。
ある程度つけると、すずも行人にくっついて胸を使って彼の体を洗い始めた。
「すず!?何やってるの!?」
「何って、洗いっこだよ。ずっとやりたかったんだ♪」
「あ、洗いっこって…」
「だって…しのぶちゃんと行人だけ洗いっこなんてずるいもん。私だって行人と洗いっこしたい!」
そう言うとすずは行人の後ろに回り込んで彼の背中を胸で洗い始めた。
「それに、男の人はこうやって洗ってもらうと喜ぶんでしょ?」
「いや、それは…」
「む、すず殿は背中を洗うのでござるか…では拙者は師匠の顔を…」
「え?」
するとしのぶは行人の頭を自分の胸で挟んだ。
「むぅ!?」
「行人、気持ちいい?」
「どうでござるか?師匠」
「むぅぅぅ〜!」

しのぶとすずは胸を使って行人の体を洗っていく。
するとしのぶが行人のある場所の異変に気がついた。
「む、師匠、大きくなってるでござる」
しのぶは行人の頭を解放すると、その場所に手を伸ばした。
「し、しのぶ?」
しのぶは行人の腰に巻かれていたタオルをどかした。
「む、やはり大きくなってるでござるな…」
「どうしたの?しのぶちゃん」
すずも背中を洗うのをやめて、行人の目の前にやってきた。
「うにゃ!?な、何これ…」
すずは初めて見る男根に目を見開いた。
「お、男の人ってこんなのついてるんだ…」
そう言うとすずは行人のそれに手で触れる。
「す、すず!?」
「やっぱり、これも洗った方がいいのかな?」
「うむ、これを洗うと殿方はさらに喜ぶと書いてあったでござる」
しのぶがそう言うと、しばらくそれを見つめていたすずは顔を上げて行人の方を見た。
「行人、私、頑張るね」
「え?」
すずは行人のそれを手でなでる様にして洗い始めた。
「む、では拙者も…」
そう言うとしのぶは行人にそれにぶら下がっている袋を洗い始める。

「うぁっ…ふ、二人とも…」
行人のそれは二人が洗っていくとさらに大きくなっていった。
「ふにゃぁ〜、こんなに大きくなるんだ…」
すずはそう言って思わず力を入れると、行人の顔が少し歪んだ。
「す、すず、ちょっときついよ…」
「え?あ、ごめん!」
すずは慌てて行人のそれから手を離す。
「すず殿、殿方のこれはとてもでりけーとな物らしいでござるから優しく洗うでござる」
「う、うん…」
すずは再びそれを手に取ると優しく洗い始めた。
行人は先端部分をなでられたり、玉を転がされたりすると熱を帯びた息を吐く。
しばらくそうしていると行人は限界を迎えた。
「うっ…二人とも…出るっ!」
その言葉と同時に行人のそれから熱い物が二人にかかる。
「うにゃっ!?何これ?何か温かいよ…」
「これは師匠が気持ち良かったから出た物でござるよ」
「え?じゃあ行人、気持ち良かったんだ…良かった…じゃあ、今度は行人が私達を洗って」
「え?」
「洗いっこなんだから今度は行人が私達を洗う番だよ」
それを聞くと今までやられっぱなしだった行人は少し意地悪そうに笑った。
やられていく内に行人の中で何かが目覚めたようだった。
「じゃあ…ちゃんと洗わなきゃね」

行人は右手でしのぶを、左手ですずを抱き寄せた。
すると行人は二人の胸を泡のついた手で揉むように洗い始める。
「うにゃ?胸から洗うの?」
「うん、そうだよ」
行人はそう言って強弱をつけて二人の胸を洗う。
しばらくするとしのぶの吐息が熱を帯び始めた。
「ん、はぁ…」
「しのぶ、気持ちいいの?」
「んぁ、師匠…」
「すずは?」
行人がすずの方を見てみると、すずの頬はかすかに上気していた。
「すず、気持ちいい?」
「分かん…ない…でも…何だか体が…熱いよ…」
「じゃあ気持ち良くなってもらうためにもっと洗わないとね」
行人はそう言うと親指と中指で二人の乳首を摘み、それを捏ねくり始めた。
「ふにゃぁっ!?」
「んぅぅっ!?」
「二人とも、ここ、固くなってるね」
行人は人差し指で先端をなでながら器用に二人の胸を揉む。
指に力を入れるたびに二人の息遣いが荒くなる。
「次は下を洗うね」
行人はそう言うと腹部を伝って手を下に移していく。

そのまま行人の手は下りていき、二人の太股をなでるようにして洗っていく。
「ん…ぁ…」
「はっ…ん…」
行人の手は太股を伝って秘所に届き、行人はそこを筋に沿って撫で上げる。
突然の刺激に二人の全身に快楽の波が走る。
「ひにゃぁっ!」
「ふぁぁっ!」
行人はそこを何度もなぞるようにしてなでる。
「ここも、ちゃんと洗わないとね」
そう言うと行人は二人のクリトリスを指で摘んで、そこを洗い始めた。
「んにゃぁぁぁっ!いくとぉ!だめぇ!おかしくなっちゃうよぉっ!」
「はぁぁぁっ!ししょおっ!」
行人はそんな二人の声を無視してそこを刺激し続ける。
すると二人の秘所からどんどん愛液が溢れてくる。
「あれ?せっかく洗ったのに…もっと洗わないとダメかな?」
「いく…とぉ…」
「ふぁぁ…ししょぉ…」
行人は今度は二人の中に指を入れてかき混ぜ始めた。
「うにゃっ!?いく…とぉっ!」
「んんっ!ししょぉっ!」
行人の指の動きは徐々に激しくなっていき、二人の嬌声と淫らな水音もそれに比例して大きくなっていく。

「ふにゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
「ふぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
二人はより大きい嬌声を出すと同時に体を仰け反らせる。
やがて二人の体からは力が抜け、二人は行人にもたれかかった。
「二人とも、気持ち良かった?」
「んぅ…行人…」
「師匠の、また大きくなっとる…」
しのぶはまた大きくなっている行人のそれを見てそう言うと、行人の方を向いた。
「師匠、うち…」
「…しのぶ、欲しいの?」
行人にそう聞かれるとしのぶはこくんとうなづいた。
行人はそれを見ると、もたれかかっているすずをそっと寝かせる。
「いく…と?」
しのぶは行人のそれを自分の膣口に当てると、一気に腰を沈めた。
「ふぁぁぁぁっ!ししょぉっ!」
「くぅっ!しのぶっ!」
二人は激しく腰を動かし、しのぶの奥を行人の肉棒が激しく何度も突く。
(い、行人のがしのぶちゃんの中に…いいなぁ…私もあんな風に行人と…)
二人の動きはさらに激しくなり、行人の息遣いも荒くなっていく。
「ししょぉっ!ししょぉっ!」
「しのぶっ!」

そして行人がしのぶの奥を一気に突くと、しのぶは背中を大きく仰け反らせる。
「ふぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
「くぅぅぅぅっ!」
しのぶは限界を迎え、行人の肉棒を締め付ける。
行人もそれに耐えられず、しのぶの中に熱いものを注ぎ込む。
しのぶが腰を上げると、彼女の中に注ぎ込まれた物が床に垂れ落ちた。
「はぁっ…師匠のまだ大きい…」
行人のそれは2回も精を放出したと言うのにまだ衰えてなかった。
するとすずが起き上がり、彼女は行人の手を取った。
「すず?」
「行人…私もしのぶちゃんみたいに…行人と繋がりたい…」
「え?」
「行人のだって…まだ元気だし…ダメ…かな?」
「…本当にいいの?」
「うん…」
すずがそう言うとしのぶは行人の上から移動した。
「今度はすずはんの番っちゅー事やな…」
「うん、ありがとう、しのぶちゃん…」
そう言うとすずは行人の上に跨り、まだ衰えない行人のそれを自分の秘所に当てる。
「すず、一気に腰を沈めないでゆっくり、力を抜いて腰を沈めてね」
「え?う、うん、分かった…」
そう言うとすずはゆっくり腰を下ろし始める。

腰を沈めていく内にすずの顔が歪み、額から汗が流れる。
行人のそれが全て入ると、すずの目には涙が浮かんでいた。
「すず、痛いの?」
「うん、けど大丈夫、だよ…」
すずが笑顔を作って行人にそれを見せると、行人はすずの唇と自分の唇を重ねた。
「んっ!?」
「拙者も手伝うでござる」
そう言うとしのぶは右手ですずの胸を掴み、指で乳首を捏ねくり始めた。
また左手は秘所の方に伸び、指でクリトリスを摘んでいじり始める。
「んんんんっ!」
行人は舌をすずの口内に侵入させて彼女の舌と自分の舌を絡ませる。
「ん、むぅ…はぁ…」
しばらくすると行人はすずから唇を離し、しのぶもすずから離れた。
「すず、まだ痛い?」
「ううん、もう…大丈夫だと思う。行人、しのぶちゃん、ありがとう」
「礼には及ばぬでござる」
「じゃあ、動くよ…」
「うん… 」
行人が腰を動かすと風呂場に淫らな水音が響き始める。
「んっ!ふにゃぁっ!いくとぉっ!」
「ぐっ!すずっ!」
やがてすずも腰を動かし始め、音もどんどん大きくなっていく。

するとしのぶが後ろからすずの胸を掴んだ。
「し、しのぶちゃんっ!?」
「拙者も混ざるでござる」
そう言うとしのぶはすずの胸を揉み始めた。
行人の腰の動きも速くなっていき、音はさらに大きくなる。
「ひにゃっ!ふにゃぁぁぁぁぁぁっ!」
すずの口からは涎が垂れ、手は行人の肩を掴んで離さない。
やがてしのぶはすずの乳首をきゅっと摘むと、すずの体が大きく仰け反った。
「ふにゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
「うぁぁぁっ!すずっ!」
行人もすずの締め付けに耐えられず、一気に奥まで突くとすずの中を精液で満たす。
しのぶがすずを解放すると、すずは目の前にいる行人にもたれかかった。
「すず、大丈夫?」
「う…ん…お腹の中、温かくて…幸せだよ…」
そう言うすずを行人がそっと抱きしめると、しのぶは行人の腹を指でつつく。
「師匠…拙者も…」
しのぶがそう言うと行人は左手でしのぶをそっと抱きしめた。
「これでいいの?」
「うむ、えへへ…」
しばらく三人は風呂場でその状態でいた。

三人は風呂から上がり、一組の布団の中にいた。
ちなみにとんかつとびふてきは三人が風呂に入る前にすでに寝てしまっていた。
「ねぇ、さすがに三人で一組の布団は狭くない?」
「何を言ってるでござるか、師匠。狭いからいいのでござるよ」
「そうそう、こうすれば行人から離れずにすむしね」
「すず、君は薬を飲んでないでしょ」
「けど行人とくっついていると幸せな気分になれるよ」
「うむ、拙者も薬を飲んでなくても師匠と一緒にいると幸せになれるござる」
行人は二人の言葉を聞くと、軽くため息をついて二人の頭をなでた。
二人はそれを気持ちよさそうに受け入れる。
「君達二人は本当に仕方がないなぁ…」
「行人と離れるくらいなら仕方がなくていいもん」
「拙者もでござる」
そう言うと二人は目を瞑って行人に抱きついた。

翌日、すずと薬の効果が切れたしのぶはずっと行人から離れなかったという。