僕が藍蘭島にながれついてから、早3年…
日本にいれば受験生だけど、この島には受験なんて制度は無いから気楽な物だ。

3年も時が経つと、色々と変わるもので…

僕は身長が伸びにのび、180cmぐらいになっていて、
昔は毎日のように出ていた鼻血も、今ではまったく出ない。
我ながら、すず達の裸を直視しても大丈夫になったのは大きな進歩だと思う。(苦笑)

その進歩も、全てはすずのおかげだ。

あれは、僕がながれついてからちょうど1年後、あやねが企画した、
『行人様来島一周年記念』のお祭りの夜の事だ…

「もう1年…か。」
ながれついてから1年後の僕は、まだ日本へ帰る事を諦めてはいなくて…いや、3年後の今も、
心の底では帰りたいと思っているのかもしれないが、1年後の僕は精神的にかなり弱っていた…

ここでの生活に不安があるわけじゃない、もちろん島のみんなも大好きだ…でも…

「はぁ〜…」

自然にため息が出てしまう。
この数日、僕は仕事が終わってから一人で海を眺めてため息をつくと言う行動を繰り返していた。

もちろん、林の中からすずを初めとした女の子達が
心配そうに僕のことを見つめているとは夢にも思っていなかった…


続く