深夜。何となく寝付けず滝に打たれた後、部屋に戻ろうとするまちの耳に音が聞こえた。

ン、ア、アッ―――
アッアッアッアッ、い、いい―――

それは母の声だった。聞いた事もない、甘みと切なさを秘めた母の声だった。
どきりと心臓が鳴る。一体、何が起きているのかと気配と足音を消し母の部屋に近寄る。
僅かに開いた襖からまちはそっと覗きこんだ。

(え、なんで、行人様……お、御母様ぁぁぁぁ!?)

薄暗い行灯だけが灯りになっている部屋の中、敷き布団の上で男女が深々と繋がりまぐわっていた。
勿論、この島に男は1人しかいない。自分の母親を組み敷いて深々と繋がりあっているのは彼女が恋する行人だった。
透明な液と、白く濁った液体が結合部が動くたびにヌプヌプとあふれ出ている。
男女の交わりを知識面でしか知らないまちではあったが、行人が母の胎内に何度も精を、子種を放っている事だけは理解出来た。
若さ故の猛りだろうか、もう何度も放っただろうに行人は勢い良く腰をちづるに打ち付け続けている。
ちづるも甘い嬌声を挙げながら、足をしっかりと行人の腰に巻き付けて離さない。
それが気持ちがよいからか、それとも子種をより深く受け入れる為の本能的な行動なのかは解らない。
自分と不肖の妹を産んだ母の肉穴は、行人の見かけからすれば驚くほどの長い肉竿を根本まで呑み込んでいる。
以前、風呂や温泉でチラリと見た時は小さく縮こまっていたそれが、信じられない程大きく長くなっていた。
そして行人の肉竿はまちの母親の最奥まで到達し、あふれ出る位に精を吐き出し続けている。
まちはヘナヘナとその場に座り込んだ。
物凄くしょっくだった。自分を、あやねを抱いてくれない行人が自分の母親を抱いている。
何度も何度も精を注ぎ込んで子作りをしてる。まちとあやねの、妹か弟を。

「そ、そんなぁ……行人様ぁ……どうして」

涙がポロリと一筋流れ落ちた。

「あーあ、姐御もか」
「しょっくでござったろう……」
「私もしょっくでしたの……」
「え?」

後ろから声を掛けられ、ぎょっとして振り返る。
まるで通夜の最中のような顔付きになっている、りんとしのぶ、ちかげが立っていた。

「あ、貴方達どうしてここに」
「いやね、あたいらも姐御と似たような絶望を味わった同志ってな感じだからさ。
畜生……なんで母さんばかり。あたいだって乳と尻には自信があるのに……!」
「そうでござるよ。拙者も同じでござる。それとなく誘っても鼻血を出してわやになるのに、
母上の場合は夜通しで精根尽き果てるまで交わりをするだなんて……拙者の何が不足でござるかししょー!」
「そうですの。せ、折角幾つもいべんとを実行して既成事実を作ろうとしましたのに……。
よりによって精力剤飲んだ後ママの寝室に一直線してそのまま獣の番みたく……む、胸なのですの、それとも行人さんは人妻属性がお好みですの!?」

「な、なんて、こと―――」

まちはあまりの事実に根底からぐらついた。
猛烈に泣きたくなった。見れば、三人も悔し涙を流している。
まちの目からボロボロ涙が溢れ、彼女達の心は1つになった。
そして何時かはと誓った。何時かは彼を母親達から取り戻し、自分達の処女を献げようと。

「行人がわたしとえっちしないでお母さんとばっかりえっちしてるの……わたしもみんなのどーしだよね?」
「いや、それはちょっと違うんじゃねえの?」
「むしろ属性の違いではないでござろうか?」
「かがみさんも所謂ろり体型ですの。本物のよーじょであるゆきのちゃんはそもそも守備範囲外ではないかと」
「むっきー、行人のバカー、熟女きらー! 」